任意後見制度とは

十分な判断能力があるうちに、将来、判断能力が不十分な状態になる場合に備えて、あらかじめ本人が代理人(任意後見人)を選び、契約を結んでおく制度です。
後見人となる人(任意後見人受任者)に、自分の生活、療養看護や財産管理に関する事務について代理権を与える契約(任意後見契約)を、公証人の作成する公正証書で結びます。

この任意後見契約をしておくことで、本人の判断能力が低下した後に、任意後見人が任意後見契約で決めた事務について、家庭裁判所が選任する「任意後見監督人」の監督のもとで本人を代理して契約などをすることにより、本人の意思にしたがった適切な保護・支援をすることが可能になります。

任意後見制度の流れ

公証役場にて契約書締結

本人の判断能力低下

家庭裁判所へ任意後見監督人選任の申立

監督人の決定

後見事務開始

本人の死亡など(後見事務終了)

法定後見との違い

見人の選任が、本人の判断能力が不十分になる「前」か「後」かが一番の違いです。

法定後見制度は、現在、既に判断能力がない(または低下した)方をどのように援助するかという制度であるのに対し、任意後見制度は、現在は健全な判断能力があるものの将来において判断能力が低下した場合に備えて、自分のライフプラン(生活設計)を決めておき、その実行のために予め後見人となる者を決めておこうという制度です。

■法定後見

○メリット
成年被後見人の財産が家庭裁判所の監督によってしっかり管理される。
成年被後見人に不利な契約を成年後見人が取り消すことができる。
成年被後見人を介して、法律行為ができる。
成年後見登記制度により成年後見人等の地位が公的に証明される。

×デメリット
手続に時間かかる(半年くらい)
申立人は負担する申立てにかかる費用が高額である。
財産がほとんど動かせなくなる。
会社の役員などの地位を失う。(補助除く)
医師・弁護士等の地位を失う。(補助除く)

■任意後見

○メリット
本人の意思で信頼できる任意後見人を決めることができる。
契約内容を委任者(支援を受ける人)と受任者(支援してくれる人)の間で決めることができる。
任意後見監督人が任意後見人を監督してくれる。

×デメリット
本人が判断力の低下から誤って契約してしまったものを後見人の判断で取り消す権利がない。
任意後見監督人の選任請求が遅れることがある。

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